KENZOを着たおばあさんになりたい - 高田賢三 夢をかける オペラシティ-

常々思ってきた。年寄りくさくはなりたくない。常々というか、最近特にそう思うのかもしれない。というのは、年寄りである自分がそう遠くなくなった気がするからだろう。40歳。あと20年後には60歳である。前期高齢者の仲間入りだ。20歳からの20年を思うと、この先の20年はそれほど先の話でもあるまい。

そういうことで昔よりリアルになった自分の年寄り像。どんな風になっているだろうと想像する。地味な色ばかり着て、地味に目立たないように生きていく。そんな風になっていたくない!わたしはKENZOの服を着たおばあさんになりたい。

ということで、オペラシティに高田賢三展を見に行った。TAKADA KENZO

高田賢三がどのような人物なのかは知らないが、服はとにかく素敵だ。

とってもレトロでとってもかわいい。いやこの服を作ったときはレトロじゃなく時代の最先端だったのだと思うのだけれど、今でもレトロとして着れる飽きのこないデザインで素敵だ。

こうしたデザインの服をわたしは子どもの頃から好きで、大学生や大学院生のときにはフリーマーケットなどで購入してよく着ていた。なのに社会人になって結婚してから、こういうオシャレなワンピースなど着ることもなくなり、今に至っており大変によろしくないなと、展示を見ながらぐしぐし思っていた。

こうしたUKトラッドの服も大好きで、このコートと似ているコートを今でも着ているし、結婚してからもこういう服装はよくしていた。なんとなく髪の毛を伸ばすことがなくなったので、ボーイッシュに着こなせるのがよいのだ。

本当にかわいい。あー若返って着たい。

こういうワンピースも現役時代は着ておった。当時はあまり何も考えずに好きなものを本当に好きなようにきていたよなあと、なんかオシャレ欲の衰えについて考えてしまう。なぜ結婚するとオシャレしなくなるのか。おでかけはするけど、デートはしないからかな。

これは理解に苦しむ(宝塚の衣装)。

こうこう、こういう服を着たおばあさんになりたいと切実に思う。地味な服で目立たず生きていくのもひとつの選択肢だけれど、好きな服を着て街を堂々と闊歩して歩いていきたい。

こんなおばあさんもう本当に最高じゃん。素敵すぎる。

こういう少し落ち着い……てないや柄柄だわ、ともあれこういう服もいい。丈が長いのでおとなしくいきたいときにいいかもしれない。いや柄はおとなしくないんだが。

というわけで、こういう服が似合うおばあさんになるにはどうしたらいいんだろう。別に多少太っていてもいい気はするんだが、髪の毛とメイクはしっかりとした方がいい気がする。あと靴。それから姿勢だ姿勢。姿勢がものすごく大事だと思う。歳をとると自然と腰も曲がってきてしまうものだけれど、それを最小限に防ぎ、こんなワンピースを素敵に不敵に着こなしたい、そんなことを思うのだ。

ただまあ現実問題としてKENZOを普段着でいやオシャレ着だとしても着れる財力はございませんので、あくまで似たような服を探して着る、という感じにはなろうかと思う。シャツに5万も6万も払えないわよ涙

それにしても、さまざまな年代のお洋服をこれでもかと見せつけてくれて、大変よい展示だった。今までKENZOを意識したことはなかったが、これからの数年十数年をかけて二十年後にこんな服装をしていることを夢見て、ペンを置くのである(始めから持っていない)。

www.operacity.jp

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