30歳の多田は古本屋の店主。いつものように店に出ていると、女子高生に万引きされる。捕まえて名前を確認し、なぜそんなことをしたのかと問うとその女子高生岬は「名前を覚えてほしかった「同じ本を読みたかった」というようなことを話し、「好きです、結婚してください」と求婚してくる。多田はそれを戸惑いながらも断るが、その後も岬は求婚し続けてくる。しかし多田には忘れられない好きな相手がいて……
<ネタバレあり>
ただが好きな相手一花は、婚約者の結婚式準備における非協力的な態度に疲弊している。しかも浮気していたことがわかる。怒った一花は自分も浮気してその気持ちを理解したいという理由で、自分を好きである多田に連絡をとり、一夜を共にしてほしいと懇願する……というストーリーの裏で、岬は求婚を続け、しかし美咲を好きな男子が現れ古本屋に来たりといろいろある。
一花への態度を見るに(「壊れちゃうよ」など)、多田は極めてまともな人だと思うのだが、その多田がなぜ岬への手紙であんな風だったんだろうか。14歳も年下の高校生相手に「きっといつか好きになると思います」みたいなこと思うんだろうか。
あまり気持ちの移り変わりがよくわからんかった。多分あの男子高校生が現れたことが大きかったとは思う。嫉妬みたいな気持ちが芽生えたのかもしれない。あと、一花があんなことになって「愛ってなんだろう」みたいなことを考えたのだろう。であればこその、一花の父への「愛を否定すんな」だしね。
まあ面白かった。多分この岬は大学へ入ったら先輩を好きになってあっさりそっちにいく気がするけど。