曇りの天気を好きになる日が来るなんて誰が予想したろう?
真夏に照りつける太陽を恨む日があふれるなんて、誰が想像できただろう?
ということで今日は曇り。自転車で10分ほどの距離を移動する分には、ほとんど汗も書かずに行ける。やったーくもりだー。朝外を見てそんなことを思った。真夏が好きだった人たちは、まだ真夏を好きでいられてるんだろうか?
ところで今年は11月まで30℃の日があるという予報らしく、それをしって割とげんなりしている。きっと去年みたいに、急に冬が来るのだろう。アパレル業界を憂いてしまう。秋物や春物の需要はきっと今後なくなり、長い間夏服ばかりをモデルチェンジして売るようになるのかもしれない。
やだー。
まあ、それはさておき。
東京都美術館では、2025年9月12日からゴッホ展が始まっている。
ゴッホが来るぞー。東京近郊在住の人なら美術好きだけではなく誰しもが何ヶ月も前から楽しみにしていた展示だ。わたしもついに行ってきた。時間指定チケットなのだが入場まではちょっとした列ができている。通常の企画展ではほとんど考えられない事態だ。
わたしはゴッホが好きだ。中学生の時初めて見たゴッホの「夜のカフェテラス」に心を奪われ、額に入ったポスターを買ってもらい部屋に飾った。結婚してからも飾ろうと思ったが夫にノーと言われかなしみを覚えた。ゴッホの一つでも買えるようになってから拒否しやがれ(意味が不明な上に不可能)。
しかしゴッホが好きだと言うことはあまり大々的に言わずに生きてきた。なぜかというと、ゴッホが好きというと美術好きからにわか扱いされる気がしていたからだ。なぜかというとゴッホは有名すぎて、唯一無二すぎて、少し「好きって言うのがわかりやすすぎる」からだ。それは本読みの中にいて「いや村上春樹が好きで」と言いにくいのに似てる。
お前他の画家知らんやろ、と思われたくない。その一心で、ゴッホを好きなことをひた隠しにしてきた。本当にラッセンが好きなことを隠さない友人もいたのに!
というわけで、内心そわそわしていたこの頃だったが、4日目の今日ようやく行ってきたという話です。
「ゴッホ展 家族がつないだ画家の夢」
ファンゴッホ家のファミリーコレクションに焦点を当てた日本初のゴッホ展。
場所:東京都美術館(上野公園内)
会期:2025/09/12-2025/12/21
チケット:一般2,300円(前売り2,100円)
(なお、土日と12月16日以降は日時指定チケット)
休館日:月曜日(祝日を除く)及び祝日の翌火曜日(調べてから行ってね!)
珍しく概要を書いてみました。
さてさて、わくわくした心を抑えて展示を見ていく。
展示は、ゴッホに影響を与えた画家の絵画や、やはり多大な影響を与えたと言う浮世絵の展示があり、そしてゴッホの有名な絵で言えば「種をまく人」やキービジュアルである「画家としての自画像」が掛けられている。
有名な絵というようなものはその2作品くらいではあるが、ゴッホのオランダ時代の初期の作品から始まって、練習した石膏画や尊敬しているミレーの模写などもあった。オランダ時代の初期の作品は、「ゴッホだしうまいけどそっかー」って感じに思ってしまったけれど、この展示を順に見ていくことで、ゴッホがどうやってあの唯一無二の優しい暖かい眼差しに満ちた絵を(病気に苦しみながらだと言うのに)獲得していったかと言うことがよく分かった。
会場にいたおばさまが「キュンとするような絵は無かったね」とがっかりしてらしたんだけど、ひとつひとつの絵のキャプションも丁寧で、ゴッホのめっちゃ有名な絵は無くても、本当に暖かくてゴッホらしい色使い、光に満ちた作品は(必ずしも光を表現してなくても、たとえば農夫や鉱夫、畑で働く女や藁葺き屋根の家の絵ひとつをとっても、優しい眼差しと世界の肯定の光に満ちている)たくさんあった。「オリーブの林」とか、「花咲くアーモンドの枝」とか、最高でしたでしょう。これらも日本人のほとんどが知らんだけでとっても評価されていて有名な絵なのですよ。
ゴッホが苦悩の最中にいるとき、つまり療養院にいるようなときに描かれた絵も、本当に穏やかな光が表現されていて感動しかなかった。
最後のイマーシブ作品は「ひまわり見たかったー」っていう層向けに作ったのかもしれないけど、これはあんまりだった。
イマーシブ作品って、美術館や博物館、美術展示会で増えているけど、必然性をあまり感じたことがない。たとえば今回だと、ゴッホの「カラスのいる麦畑」の絵を要素に切り分けて、カラスを揺らしていたんだけれど、それ作品の価値を高めるってことは一切なくてむしろ調和を見出して害悪しかない。
美術展示ではミュージアムショップで心惹かれたポストカードを買うことにしているが、今回はこちら。


とてもよい(語彙力)。
と、いうことで
まあ、ミーハーな気持ちでくると肩透かしをくらうかもしれないという展覧会ではあったけれど、わたしは感動で何回も泣いた(まじで)ので会期終了まで3ヶ月あるので、あと2回か3回見にいくと思われる。また、来年、再来年上野の森美術館で「大ゴッホ展」の一期と二期があり、わたしがミーハーにも最も好きな「夜のカフェテラス」が公開されるので行かねばならぬ。
そしてまた、恥ずかしがらずに胸を張って「わたしも西洋絵画すきなんです」って話になった時「ゴッホとか超好きです」とか言ってみようと思う。「あとはマティスとミロとか好きです。パウルクレーも神です。最近ルノアールの良さに気づいてきました」とか付け足しちゃうとは思うけど。
わたくしからは、以上です。