NON STYLEの石田による漫才論、M-1論、審査論、今後の漫才の展開などなど盛りだくさんの内容。
<感想>
漫才師って中高と大人しかった人も多いけど、野口さんみたいなもんなんだろうか。
というのはさておき、石田は家にテレビもないくらい貧乏だった中、中学生ながら新聞配達のバイトをしながら劇場に通い、芸人のネタを書き留め家で清書して、ネタを学んで行った。一度そのことを知っている女子に水を向けられて学校行事で漫才のネタを書いてからは、また劇場に通いながらもおとなしいつまんないやつみたいな感じで学校生活を送っていた。
生のお笑いを中学時代から浴びまくっていたことってすごい糧になっていると思った。たまに、ライブ中にずっとネタをメモってる子をいじったりする人もいるけど、そういう子の一人だったんだなあと思うとなんか、やっぱ何かをなすにはそれだけの情熱が必要なのだよなと思った。
石田が「なぜ俺は漫才以外つまらないんだ」と思った時に「意見がないからだ」と気づき、あらゆることに自分の「意見」、スタンスを持つということを徹底したというのもすごいと思った。弱点の克服方法を考え、実行し、身にする力がある。
また、NON STYLEは路上漫才で有名になったらしいが、それも面白いと思った。大阪だからなのかな。東京で路上でいきなり漫才を始められても誰も立ち止まらないと思った。今の子達はそんなことないのかな。
これだけ漫才のことを言語化し、わかりやすく説明する本をかけるのはすごいと思った。高比良くるまの「漫才過剰考察」の百倍中身があって百倍面白かった。それは年次を重ねて円熟し、色々試したり試しているコンビを見たりしている中で培ってきた能力、分析力があってこそだから高比良くるまが今ダメだといっているわけではない。まあ違法カジノはダメだけど。
漫才として面白いこと、賞レースを勝ち上がること、賞レースのやりたい審査員をすること、漫才を続けていくこと。
石田がうつ病で心療内科に通っていたことは意外だーとはならなかった。これだけ頑張ってればうつ病にもなるってって思ってしまった。そこから這い上がったのがすごい。
また、テレビに出たいからスケジュール空けときたい井上と、単独ライブでツアーをやりたいと思う石田が反発しあい、コンビ解散の一歩どころか半歩手前というか、ほぼ確だったことに驚いた。
石田が生の舞台を好きなのは知っている。一回友達だった人の奥さんに連れられてライブというか舞台というかあれはなんだったんだ、なんかを見に行った。面白かったし、ああ石田ってこういう脚本を書くんだってなんか意外だったことも覚えている。
とりとめがない感想になっているが、まとめたいと思う。
こうした言語化をしっかりできて努力をできる人がわたしは好きだと思った。これは、何のジャンルでも変わらない。型があって、そのとおりでもはずれてもいいけど、問題意識をしっかりと持って目標をはっきりとさせてそこに向かってアイディアを出して努力をしていく。そういうことだ。
さて、こうしたお笑い本を読んでいる時に困ることがある。
実はわたしはお笑いを好きでも何でもない。ダウンタウンのごっつえぇ感じやウッチャンナンチャンのうりなり、とんねるずのおかげです、を見て育ったとは言え、昨今の芸人はとんと知らない。M-1も真面目に見ないからネタをコンビもネタも覚えられない。ゴッドタンに出てる人しか(夫が見るから見てる)。
だから、固有名詞が出てくると置いて行かれてしまう。ヤーレンズのあのネタがとか、銀シャリの鰻くんがとか言われても、知らん。
まあ、そもそもお笑いが好きでもないのにお笑いの解説本を読む方がおかしいのは分かっているのでそのことが本書の価値を落とすものではない。
単にわたしが何かの解説本が好きで読んじゃうってだけの話なので。
自分もやりたいことにむけて、しっかり努力しないとなあと思った。さしあたっては、もっと他人の短歌を読もうと思った。ちゃんちゃん。
わたくしからは、以上です。
