「ろーどそうるず」「ゴールデンブレッド」「アリスマ王の愛した魔物」「星のみなとのオペレーター」「リグ・ライト」の5作からなる短編集。
全部がすっっっげーーーーーーーーー面白くて、あえてこの言葉を使うと、エモかった。
<感想>
「ろーどそうるず」はオートバイの一生の末期のあのエピソード、ほっこりどころじゃない。それだけではなく、一生のうちに様々に売り飛ばされ、使役され、後継機のファーストドライブが、本機のファーストドライブの人の息子と、東南アジアで本気に乗せられてた子のデートってやばくない?やばいよ。
「ゴールデンブレッド」は、レイクビューという星に墜落したヤマトのユタカは救助を待ちながらも、壊れてしまった食糧庫の修理や田んぼの手入れなどをしていく中で星の人とも親しくなっていく。面倒を見ているアイネラはユタカを面白がっている。ユタカは自分達が宇宙へ拡張しようとすること、武装もすること、レイクビューの食事がまずくてすいとんしか食べられないことをもって、そもそもヤマトとレイクビューでは人間は遺伝子的に異なると思い込んでいる。
一番おいしいシーズン初のごはんをもらい、ユタカは驚き、パンが米粉から作られていることもにわかには信じない。そんなユタカにアイネラは、DNAリーダーでゲノムを読んだ結果、AMY1を9個も持っていることを告げる。さらに、DNA的に遊牧生活はしない方がいいよと告げる。結局ユタカはレイクビューに残ることにする。ハッピーエンディング。人間も人種によって遺伝子的に何かが違うとかあるんだろうね、アルコールが強いとか弱いとか。けどそれと、侵略するしないに何か関係があるんだろうかとか、いろいろ考えさせられた。
「アリスマ王の愛した魔物」は読み応えがあった。従者の言うとおり、自身の数学的才能を利用し国民を計算に用いるのは、三体とアイディア的に近いと思った、もっとひどいけど。
しかし、従者とはなんだったんだろう。世界のマスターでただ面白がる算数の精?そろばん?
「星のみなとのオペレーター」小さな星イダで管制塔の仕事をしているすみれの前に、あるとき巻貝のような変なやつがあらあわれ、チーチーと鳴いて懐いてくるので一緒にいるようになる。あるとき、ウニの大量発生が太陽系に攻めてきた。人々は軍の発表におそれを抱いた。ウニと戦いつつ、人間同士の小競り合いもありつつをしているときにあるときウニが人文字で「HELLO SORRY FRIENDS」とメッセージを送ってきた。そしてウニとの外交交渉が始まったがうまくいかず、ウニ側がすみれの招喚を要求してきた。巻貝コンが、ウニのコントローラーで、コンはすみれを人類のコントローラだと思ったらしい。コンがウニの何かは容易推量だったけど、すみれをコントローラだと思っているのはちょっと意表をつかれた。すみれの空気の読めなさにも驚いた笑
「リグライト」責任を取るために人になったのか。愛する人を守るために人になったのか。それは同義なのか。
5話とも最高でした。
小川一水さんはほぼ読んだことがないけど今後読んでいきたい作家さんになった。
わたくしからは、以上です。
