「メディア芸術クリエイター育成支援事業成果発表イベントに行きたい」ある土曜日晴れ19℃予想の日(つまり昨日)、夫がそう言った。そしてわたしはこう返した。「こんな晴れた日に外ブラブラしないでどうすんだ」
われわれは亀戸天神に向かうバスに乗り込んだ。隅田川を渡って、バスはどんどん進んでいく。都バスが飛ばす……失礼しました。
というわけで、亀戸天神に到着。目的は梅の花だ。
亀戸天神では現在「梅まつり」が催されている。門前町も盛り上がりを見せてる……って梅全部散ってるじゃん。

ということで、しょんぼり笑いながら亀戸天神を進んでいくと一本だけ満開の木が見えた。

これで面目は立った。梅まつり編、完。
てなわけでお参りもせず亀戸天神を南から北へ通過した。いいのだいいのだ。亀戸天神の本領発揮は藤棚だ。昨年はこれもまた遅すぎて枯れ散らかした藤の花を眺めることになりかなしみを覚えた。今年は早め早めに行動しようと思う。というか、藤の開花が例年早くなってるのが悪い。つまり温暖化が悪い。ひいては近代化が悪い。自然に帰れとルソーは言った。自然に帰ろう。
帰れない。ごめんなさい。
亀戸天神を通過したとは、徒歩で「たばこと塩の博物館」へ向かう。
たばこと塩の博物館『片平孝写真展「塩の旅 ~地球の塩の現場に立つ~」』
たばこと塩の博物館は、スカイツリーの近くにあるのでスカイツリーに来た人はついでに寄ってみるといいと思う。
たばこと塩の博物館は、JTが運営する博物館で、かつて専売品であった「たばこ」と「塩」に焦点を当て、その歴史と文化を紹介するために作られた博物館。かつては渋谷の公園通りにあったが、2015年に墨田区に移転したらしい。
200円という超格安で、結構楽しい。
常設展については、下の記事の後半で触れているのでそちらも参照されたい。
さて。

今回の目的は、片平孝写真展「塩の旅 〜地球の塩の現場に立つ〜」だ。
現在の特別展 -片平孝写真展「塩の旅 ~地球の塩の現場に立つ~」|特別展|たばこと塩の博物館
片平孝は、塩の写真家として、塩の現場を撮りに撮りに撮りまくってきた人だ。ときには、ラクダを借りて即席のキャラバンを編成して、塩の採掘現場に行ったりもしていた猛者だ。
そもそも、塩田以外の方法で塩を入手するには、塩が結晶化した場所に行って取ってくるしかない。それは極めて危険な場所に行ったり、あるいは炭鉱のように採掘坑を掘って採取したりすることを含む。

これは1972年に、ニジェールで撮影された写真。キャラバンはラクダに採取した塩を乗せ、砂丘を渡っていく。夜間に睡眠を取るとラクダが眠って動かなくなってしまうということで、夜通し運び続ける。途中で熱中症になった仲間がいれば、担いで連れていく。なぜなら、持っている水に限りがあり、つぎに給水できる場所まで期日通りに辿り着けなければ即、死だからだ。
なお、2026年の今でもそうなのかは調べたけどちょっと分からなかった。他の地域では、砂漠を走行できるトラックが参入したことで、ラクダで運んでいた地元の部族がダメージを喰らっているという情報があったので、ここも同じなんじゃないかと思う。何しろトラック一台でラクダ50頭分の塩を運べるらしく、そりゃトラックには勝てない。
こうした小規模な部族が生き残る糧だった塩が、部族で独占できなくなったとなると、この部族たちはまじで何を糧に生きていけばいいんだろう。何百年とか千何百年とかの間、塩のみで生計を維持していたのであり、それが強すぎたのでおそらく他の産業は無いだろう。うーむ。なんか、みずほファイナンシャルグループ事務職5,000人削減みたいな話といっしょかもしれないけど、削られる方に思いを馳せてしまうな。

これは、大地が裂けて陥没したという、ジプチ共和国のアファール三角地帯にあるアッサル湖。海抜マイナス150mだということ。
グリーンの湖面と結晶化した白い塩のコントラストがとても綺麗だ。実物を見てみたいが、アフリカは怖くて、海外スキルゼロのわたしにはきっと訪れる機会はこないだろう。写真で満足しようそうしよう。

カメラで撮ったキャプションが手ブレで何一つ読めなかった……。
エーア塩湖はオーストラリアの砂漠地帯にある広大な湖で、雨季にのみ、しかも8年に1回くらいしか一面の湖にはならないらしい。つまり、たぶん、だいたいいつもこんな感じで塩が湖を覆っているんだろう。
なんて美しいんだ。
どうでもいいけど、塩を作る時、採取する時って裸足じゃないから、一回足で踏まれてるものが納品されるんだよなーとか思うと塩が途端に不潔に感じられる。いや塩だから多分全然平気なんだけど、これは日本人(育ちと国籍)あるあるなんだろうか。
わたしそばとかうどんとかを裸足で踏む(布とか紙とかビニールは介すが)のもちょっと苦手なんだけど……とか思っちゃうの。家で岩塩愛用してるけどだって圧倒的にうまい。

これは南米。インカ帝国が支配するより前から塩を供給してきたとされるマラス族の塩田、谷の急斜面作られた棚田の写真だ。一応言っておくと、棚田というのはいわゆる段々畑のことだ。
棚田と言われて思い出すのはなんだろう。と思って日本の棚田を検索したら、ライトアップとかしてる棚田があるらしい。それは違うと思うぞと思うけれど、自治体は少ない観光資源を昼も夜も使いたいんだから、まあ仕方ないよなとはなる。けど情緒ってもんがないよ!
さて、写真を撮ってきた写真(謎の文章)はこのくらいだが、地域別にたくさんの写真が展示されており、「ああ、塩って本当に大切でかけがえのないものなんだなあ、まあ塩分が無いと死ぬもんな人」と塩と部族と人類に思いを馳せ、楽しんで鑑賞することができる。
ちなみに我が家の塩はピンクソルト(ヒマラヤ岩塩)だがなぜだかは不明。多分美味しそうという理由だが、実際に美味しい。飲酒する人なら、この塩だけで一杯イケるくらいだ(それはただの飲兵衛)。
以上です。
まあ、たばこと塩の博物館は常設展示やタッチパネルの展示も面白いから、ぜひ行ってみるといいと思うというお話。そしてどうせいくなら、今の特別展は結構よかったので、スカイツリー方面に御用の方はぜひとも。
わたくしからは、以上です。
現在の特別展 -片平孝写真展「塩の旅 ~地球の塩の現場に立つ~」|特別展|たばこと塩の博物館

スカイツリーもよろしく!