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2025-01-01から1年間の記事一覧

【読書感想】探偵が早すぎる / 井上真偽

探偵が早すぎる (上) (講談社タイガ) 作者:井上真偽 講談社 Amazon 探偵が早すぎる (下) (講談社タイガ) 作者:井上真偽 講談社 Amazon 父を亡くした高校生の一華は、その遺産をめぐって刺客に襲われ骨折をする。家政婦の橋田がそばについていてくれてい…

【読書感想】答え合わせ / 石田明

答え合わせ(マガジンハウス新書) 作者:石田明 マガジンハウス Amazon NON STYLEの石田による漫才論、M-1論、審査論、今後の漫才の展開などなど盛りだくさんの内容。 <感想> 漫才師って中高と大人しかった人も多いけど、野口さんみたいなもんなんだろうか…

【読書感想】人生オークション / 原田ひ香

人生オークション (講談社文庫) 作者:原田ひ香 講談社 Amazon 「人生オークション」と「あめよび」の2作からなる短編?中編?。 表題作である「人生オークション」ではとある事件を起こし離婚して引っ越した叔母さんの家の片付けを主人公が手伝うことになる…

【読書感想】天久翼の読心カルテⅡ 淡雪の記憶 / 知念実希人

天久翼の読心カルテ2 淡雪の記憶 (実業之日本社文庫) 作者:知念 実希人 実業之日本社 Amazon 神酒クリニックには、他の病院やクリニックでは居場所がなかったような名医が集まっている。その一人が天久翼で、翼は人(や動物)の表情筋や瞳孔の動き、細かな身…

【読書感想】もうちょっと読んでいたかった「ババヤガの夜 / 王谷晶」

ババヤガの夜 (河出文庫) 作者:王谷晶 河出書房新社 Amazon ある夜新道依子はヤクザにさらわれる。繁華街で酔っ払いを相手に大立ち回りをしているところを見られ、その腕を買われて暴力的にヤクザである内樹の邸宅へ連れてこられる。その過程でもヤクザを相…

【読書感想・再読】舟を編む / 三浦しをん

舟を編む (光文社文庫) 作者:三浦 しをん 光文社 Amazon 大手総合出版社である玄武書房の辞書編集部では、監修の松本先生を筆頭に、全く新たな新時代の辞書の立ち上げをしようとしているところであった。しかし肝となる社員荒木の定年に、松本は肩を落として…

【読書感想】ほうかごがかり4 / 甲田学人

ほうかごがかり4 あかね小学校 (電撃文庫) 作者:甲田 学人 KADOKAWA Amazon 1から3までと違った小学校、開校5年のあかね小学校のほうかごがかりの話。 ほうかごがかりに選出された子どもたちは、学校に出てくるバケモノ(無名不思議)を記録することによ…

【読書感想】武士道ジェネレーション / 誉田哲也

武士道ジェネレーション (文春文庫) 作者:誉田 哲也 文藝春秋 Amazon 誉田哲也の「武士道」シリーズ最終作?(でも続編読みたい) ↓ここまでのシリーズの感想文は↓ 【Week2】今週の読書(「武士道シックスティーン」/ 誉田哲也、「われはロボット」/ アイザ…

SOMPO美術館「モーリス・ユトリロ展」

雨の中、わたしたちは新宿へ向かった。17時にiPhone17の受け取りがあったからである。なぜかどうしてもいますぐにiPhone17が欲しくなってしまったわたしは買った。そう、買ったのだ。そしてその受け取りで新宿に行く必要があった、ということである。 どうせ…

【読書感想】ボトルネック / 米澤穂信

ボトルネック(新潮文庫) 作者:米澤 穂信 新潮社 Amazon 大切な人諏訪ノゾミを亡くした主人公嵯峨野リョウは、その恋した人を弔うために死んだ場所である東尋坊にとむらいにくる。自殺だと言う人たちもいたが、ノゾミの事故の原因は、東尋坊にふきつける強…

【読書感想】天久翼の読心カルテ 神酒クリニックで乾杯を / 知念実希人

天久翼の読心カルテ 神酒クリニックで乾杯を (実業之日本社文庫) 作者:知念 実希人 実業之日本社 Amazon すでにアニメ化されドラマ化も決定されている「天久鷹央の推理カルテ」シリーズ天久鷹央の兄、翼(精神科医)が務める神酒クリニックに、あるとき外科…

【読書感想】嘘と聖典 / 小川哲

嘘と正典 (ハヤカワ文庫JA) 作者:小川 哲 早川書房 Amazon 「魔術師」「ひとすじの光」「時の扉」「ムジカ・ムンダーナ」「最後の不良」「嘘と正典」の6作からなる短編集。 「魔術師」では、主人公の父であるある魔術師がそのマジックショーの中である魔術を…

【読書感想】武士道エイティーン / 誉田哲也

武士道エイティーン (文春文庫) 作者:誉田 哲也 文藝春秋 Amazon 同作者の「武士道シックスティーン」」「武士道セブンティーン」の続編。 そちらのかんそうはこちら(指示語) nagainagaiinu.hatenablog.jp nagainagaiinu.hatenablog.jp 東松高校剣道部で最…

【読書感想】武士道セブンティーン / 誉田哲也

武士道セブンティーン (文春文庫) 作者:誉田 哲也 文藝春秋 Amazon 同作者「武士道シックスティーン」の続編。 武士道シックスティーンの感想文↓ nagainagaiinu.hatenablog.jp 武士道シックスティーンで心を通わせ互いに認め合い高め合えるようになった香織…

【読書感想】蜜蜂と遠雷 / 恩田陸

蜜蜂と遠雷(上) (幻冬舎文庫) 作者:恩田陸 幻冬舎 Amazon 芳ヶ江国際ピアノコンクールを舞台にした人間ドラマ。振動と言われオーケストラとも共演をしていたが母の死をきっかけに表舞台から姿を消していた亜夜、子供の頃亜夜につれられ慣れない日本での生…

【読書感想】相談の森 / 燃え殻

相談の森 作者:燃え殻 ネコノス Amazon 「ボクたちはみんな大人になれなかった」の燃え殻さんの文春オンラインの相談コーナーを書籍化したもの。 不倫した彼を忘れられないとか、熟女なのに恋をしたとか、組織はやさしさで運営できるのかとか、友達たちのブ…

【読書感想】栞と嘘の季節 / 米澤穂信

栞と嘘の季節 〈図書委員〉シリーズ (集英社文庫) 作者:米澤穂信 集英社 Amazon 「本と鍵の季節」に続く図書委員シリーズの第二作。前作が連作短編だったのに対し本作は4つの章からなる長編小説。 あるとき、主人公である堀川は返却された本の中にある栞が挟…

【詩集感想】君が生きてなくてよかった / ピノキオピー

ピノキオピー歌詞集 君が生きてなくてよかった 作者:ピノキオピー 河出書房新社 Amazon 生まれてきてありがとうピノキオピー。 歌を思い出しながら全部一字一句読みました。 生まれてきてくれてありがとう曲たち。初音ミク。ピノキオピー。 どれだけ救われた…

東京都現代美術館「30周年記念展 日常のコレオ」「笹本晃ラボラトリー」

疲れていた。起きたが起きられない。仕方なくチョコラBBでカフェインを過剰に摂取し、元気を前借りすることとした。前借りした元気で子猫を風呂に入れた。子猫は綺麗になり、わたしはまた疲れた。 しかし休日にどこにもいかないと夫の機嫌が100億倍悪くなる…

東京農業大学「食と農」の博物館、他

東京農業大学という大学がある。その名前から国立大学のように見えるが、私立の大学だ。学祖は榎本武揚である。 榎本武揚は歴史上の人物であるので知っている人が大半と思う。江戸時代にオランダに留学し、帰国してからは幕府の海軍副総裁となった。その後戊…

【読書感想】夜明けのすべて / 瀬尾まいこ

夜明けのすべて 作者:瀬尾まいこ 水鈴社 Amazon 二人の視点が交互に記される形の小説。一人は、生理前にイライラが抑えきれず日常生活、会社での仕事、人間関係にすら影響を及ぼしてしまうほど重たいPMSの症状に苦しむ藤沢美紗、もう一人はバリバリに友達も…

【読書感想】ノウイットオール あなただけが知っている / 森バジル

ノウイットオール あなただけが知っている (文春文庫) 作者:森 バジル 文藝春秋 Amazon 全5話。それぞれ、推理小説、青春小説、科学小説、幻想小説、恋愛小説だ。プラスエピローグ。 推理小説「探偵青影の現金出納帳」ではブラックジャックリスペクトの女探…

【読書感想】幽霊を信じない理系大学生、霊媒師のバイトをする / 柞刈湯葉

幽霊を信じない理系大学生、霊媒師のバイトをする(新潮文庫nex) 作者:柞刈湯葉 新潮社 Amazon 大学の理系学部に進学した谷原豊は、そうそうに曽祖母の訃報を聞く。その第一声は「あーそう」。地元の名家であるところの谷原家の人間が死んだということで、…

文化庁とスポーツ庁のフォントを見るといつも心が不安定になる

いい天気だ。晴れているけれどカンカン照りではない。秋らしいいわし雲を背に駅まで歩くが長袖のシャツを着ていても冷たい風がときどき吹くからかほとんど汗をかかない。紫外線を浴びないために日傘は差しているが、紫外線が平気な人ならもう日傘は要らない…

横浜美術館リニューアルオープン記念展「佐藤雅彦展 新しい×(作り方+分かり方)」

急に秋が来た。朝は20℃を下回る気温で、日中も日陰などは羽織ものがあったほうがよいくらい涼しい風がずっと吹いていた。長袖を着る季節に日傘を差すのも妙かなと思ったのだけれど、割とそういう人もいたので街で浮くことはなかった。 今日は横浜まで行った…

【高島屋史料館TOKYO】企画展 「闇市と都市」ーBlack Markets and the Reimagining of Tokyo

prtimes.jp この前後数日に比べれば暑いが、真夏のピークのような暑さは遠ざかり、いい外出日和の日だと言えよう、曇っているし今日は。 夫がふるさと納税でメガネ屋で使えるクーポンをもらったので、ひとつ、老眼鏡でも(今はリーディンググラスって言うの…

【読書感想】本と鍵の季節 / 米澤穂信

本と鍵の季節 〈図書委員〉シリーズ (集英社文庫) 作者:米澤穂信 集英社 Amazon 主人公の堀川はとくに強い思いもなく図書委員になった。三年生がいる間は図書室は図書委員の遊び場となっており、それに伴い利用する生徒も少なくなっていた。三年生が引退した…

国立新美術館「時代のプリズム:日本で生まれた美術表現 1989-2010」

ということで、新美術館へ行ってきた。 国立新美術館「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」 - ゆく河の流れは絶えずして、 もちろんもう一個の目玉企画も鑑賞してきた。「時代のプリズム:日本で生まれた美術表現1982-2010」だ。 www.nact.jp 現代美術と…

国立新美術館「ブルガリ カレイドス 色彩・文化・技巧」

ようやく人間らしい生活ができる気温になってきた。もちろん、常時30℃を超える地域に住まう人をくさす意図はない。しかし日本の気候において、30℃以上が2ヶ月半以上続くというのは過去からすれば異常なことであるし、なによりシンプルに体験として深い。 と…

国立科学博物館「大氷河期展 人類が見た4万年前の世界」

真夏の最中、いやもうようやく残暑感が出てきたがとにかく永遠に30℃を超え続ける異常気象の中、大氷河期とか何をほざいているのだろう。そんなことを思う人もいるのではないだろうか。しかし嘘ではない。国立科学博物館では夏の間ずーーーーーーーっと「大氷…