美術館・博物館
東西線はいつも混んでいる。東から西へ人を運ぶための電車だ。ラッシュ時の東西線には乗るものではない。やむをえず乗らざるを得ない時にはどうぞ、両手をあげてお乗りください、自己防衛のために。 というわけだが休日の東西線はさほど混んでいない。日本橋…
梅雨に入ったんじゃないかくらい梅雨の匂いのする朝だ。街を西に向かって歩いていく。知ってるカフェがしまっていて、調べると近場ではあるけれどもうちょっとよい場所へ移転したそうだ。あのカフェ、マスターいつも店で寝てたけど命縮んでるよななんて思い…
表参道を歩きながらこう聞かれた。「この辺住みたい?」答えは断固NOである。芸能人ではないのだ。 しかしながら表参道は美術館や博物館があったりすることから、まれによく来る街ではある。土地勘はまったくないが空気感には少し慣れてきて、気負わなくなっ…
黒の奇跡 曜変天目の秘密 好きな器がある。タイトルに書いておいて違う器について書くわけがないので率直にいうと、曜変天目である。 曜変天目は、世界に3つ完全な姿(欠損がない)のまま現存しており、その3つがすべて日本国内にある。一つは京都の大徳寺、…
浅草に起居して3年。浅草はもういい。浅草はもういいよ。ということで、ゴールデンウィークの休みを利用して関西旅行に行ってきた。 今回はその記録をしていきたいと思う。 初日(奈良) 移動 東京駅から新幹線でまずは京都に向かう。新幹線に乗ったのが数万…
オディロン・ルドン 光の夢、影の輝き 新橋にあるパナソニック汐留美術館。好き。 突然の告白を行ったが、ここは場所がまずよい。新橋から歩いていくと、旧新橋停車場駅舎に行き当たる。鉄道マニアじゃなくても、新橋は特別な停車場だ。なぜか。日本初の鉄道…
結構な近所にずっと所属していたのに、「みんながこぞって行ってるから絶対いかない」と決めていた弥生美術館・竹久夢二美術館。再び近所(歩いて行ける距離)に舞い戻ってきたので、まあ顔を出してみるかってことで現在やっている展示を見に行った。 青池保…
目白駅を降りて右手に進むと、すぐに綺麗な藤棚がある。 画角におじさんが入っているのはご愛嬌だ。行けば分かる。 いやそして、綺麗なのは花が咲いている季節だけだと思うが、花が咲くの早すぎんかまだ4月中旬だぞ?と思いつつ眺める。季節の花を美しく思い…
美術館には名建築を利用したものがたまにある。白金にある東京都庭園美術館や東京駅の近くにある三菱一号館美術館などがそれだ。 わたしはライトな建築好きなのでこうした美術館には足繁く……は大袈裟だけれど、展示替えごとに通うことにしている。 と言うこ…
皇居 三寒四温にしたってやり方ってもんがあったでしょ?と怒りたくなるほど真冬と初夏を繰り返す昨今。みなさまお元気ですか。お久しぶりでござる。 ところで皇居の乾通りが春と秋公開されるのをご存知だろうか。春は桜が、秋は紅葉が楽しめる。雨の土曜日…
年末編に引き続き、年始編もまとめておきたい。 ↓年末編はこちら↓ nagainagaiinu.hatenablog.jp では、書いていこう。 東京国立博物館(長谷川等伯「松林図屏風」公開、博物館に初もうで) 上野駅から少しいったところに東京国立博物館はある。 長谷川等伯画…
今年の冬休みは12月20日から1月5日。18歳の犬様が医療ケアと介護を必要とする状態になってしまい、3日に一度病院に行くような状況だったので旅行や遠出はできなかったが、可能な限りいろいろとおでかけをした。 この冬休みの間に出かけた展示について、年末…
先週くらいだろうか、しつこく居座っていた盛夏が終わりようやく晩夏がきた。そして今週、ようやく秋の入り口に差し掛かってきた。カラリとした空気、少し和らいだ日差し、涼しい日陰、風が街中を駆けめぐる。気分も軽くなり、フットワークがふわふわだ。ホ…
銀座。それはお金持ちの街。身なりの良い人が、上品に歩き、高貴な服を纏い、豪奢なディナーを食す。こんな普段蛮族の地をふらついているわれわれが銀座に行ってどうすると言うのだ(いやけっこういきますけどね)。金、金が足りない。しかしそんな人に朗報…
酷暑をなんとか超えた気がする今日この頃、しかしながらまだ暑さが厳しい東京の街を、わたしたちはひたすら歩いていた。オフィス街の休日の静けさはしかし、なんだか人類が滅びた後の街を歩いているようで楽し……くないわ、暑すぎだわ。 ということで飯田橋駅…
「台風一過」という言葉を最初に聞いたとき「台風一家」と誤変換した人は結構いると思うし、そんな一家がいたら素敵じゃないかとも思う。しかし違うのだ。台風は一過。翌日にとんでもない日差しと暑さを発揮する。37℃である。 あまり遠くに出かけたくならな…
今年の夏休みは8月10日に始まった(無職)。そして今日8月16日。毎日出かけたのですでに体力の限界を迎えている。もう若くない(不惑)上に普段が買い物以外家から出ない生活を送っているので、激烈な運動量の急増に身体がついていかない。 いくつかの外出に…
六本木。それははるか遠く、意識の外にある場所。というのも普段上野にしかいない無職からしたら敷居が高い。上野のようにこきたない格好で行くわけにもいかない(行ったが)。とにかく遠い。物理的にもそんなに近くない(50分近くかかる)ため、普段まった…
蛮族の地台東区に起居して2年半。せっかく近所になった江戸東京博物館は延々と改修工事を行なっている。2025年の再開を目指しているらしいが、気の遠くなるほど、来年なんて誰にでもある保証もないほどなのだ。ということで両国には行く機会がこれまでなかっ…
夏休み(無職)。しかしどこか遠くへ行こうにも我が家には年老いた長い長い犬がいるので旅に出ることができない。困った時は上野。とにかく上野。よし、上野。 ということで、ほぼ自動思考で国立科学博物館へ赴いた。 国立科学博物館 特別展「昆虫MANIAC」(…
真夏日という言葉ももう白々しい。しかも真夏のピークはこれからなんだろう?と天気予報士を問い詰めたところでなんの意味も無い。仕方ないのだ。と言いつつ来週は少し暑さが和らぐらしいという噂も耳にした。一度38℃を経験すると34℃も涼しい。同様に34℃に慣…
赤羽といえばUR、URといえば赤羽、とまでは言わないが、赤羽駅からかつて見えていたスターハウスは当時赤羽のシンボル的な存在だったという。 スターハウスとは3つの住戸をYの字に配置し、すべての部屋が三面採光になるように設計された団地の形態の一つだ。…
午後から雨が降る予報だった。しかし家でダラダラするような気分でもなかった。ということで自転車圏内で午前中だけふらふらしようと、スカイツリーへ夏のセールを見に行った。にもかかわらず特に何も欲しいものがない。 ってことで、また自転車で少し行って…
マンションの組合の集まりがあった。土曜日のことだ。人が集合して住っているので、いろいろと集まって話し合わなければならないことがあるのだ。とかく人の世というのは生きにくい。 そんなわけで午前中から出掛けられなかったため、あまり遠くに出掛けても…
ついに関東も梅雨入りしたらしい。しかしやることは変わらない。行くのだ、見たいものをこの目で見るために! 六本木ヒルズへ。 というわけで六本木ヒルズ。今更感のある写真をアップしているがわたしは六本木ヒルズ来訪が二度目か三度目なので個人的には今…
どうぶつ分を人はときに欲する。なぜかは分からない。しかしそれは古来からある欲求だろう。人は縄文時代から、犬を飼っていたのだ。犬に限らず、人はどうぶつと共に生きてきた。農業、畜産といった実用的側面だけでなく、見せ物であったり、愛玩したり、あ…
唐突に話を始める。先月角川武蔵野ミュージアムへ遠征し、ダリの展示を観てきた。あの展示を鑑賞した人の多くがみんな「いやそうじゃない」と感じたことだと思う。「学芸員もっと頑張ってくれ」と何度も思った。そう、美術館、博物館の展示には学芸員の方の…
天気が良く気温も高すぎず爽やかに風が吹き抜ける絶好の散歩日和だ。東京の名建築でも味わおうということで、東京建築祭を覗きに行った。 tokyo.kenchikusai.jp 東京建築祭は、2024年5月25日、26日に行われるイベントで、日本橋・京橋エリア、丸の内・有楽町…
蛮族の地と記憶と 突然ですが問題です。「蛮族の地」とはどこでしょう?正解発表は各方面の怒りゲージを考慮して保留としたいが、わたしはとにかく蛮族の地に住んでいる。 蛮族の地では祭りに事欠かない。各神社の例大祭、足を伸ばして三社祭、七夕祭り、エ…
ゴールデンウィーク終盤の5月5日。目黒にある東京都庭園美術館に行ってきた。ここは旧朝香宮邸を利用した美術館なのだけれど、今回、展示室としてではなく素のままの朝香宮邸そのものを展示する企画「開館40周年記念 旧朝香宮邸を読み解く A to Z」が行われ…