遠心分離機

文体の練習

トラベラーズノートを自分好みにカスタマイズする回

実は今月誕生日を迎える。40歳になるので嬉しくもなんともないのだが、これを言い訳に実はずっと欲しかったものを買うことにした。トラベラーズノートである。すごく高いというわけでもない。でも安いとは言えない。微妙なラインをついてくる。
トラベラーズノートは手帳やノートを書く人たち(これ蔑称になるらしい)にとっては、ちょっとした憧れだ。多分。手帳界のアーロンチェア。一つの象徴のようなものだ。

そういうわけで、トラベラーズノートを買って、カスタマイズしたので自慢させてくれ。みんなインスタYouTubeに移っちゃった今、ブログに書くことも少しは意味もあると思うし。

側(がわ)を作る

まずはトラベラーズノートの側を整えていく。

トラベラーズノートは、ノートといっても普通の手帳やノートのように最初からスケジュール帳がついていたりメモ帳があったりするわけではなく、革の本体に、ゴムと連結バンドでいろんなノート(リフィル)を挟んでいって作るノートだ。レギュラーサイズはA5スリム。

これが本体。細かい傷は革だからすぐついてしまうが、それが味になっていく。

で、公式ではさっき書いた通り、付属のゴムと別売りの連結バンドを使ってノートを増やしていくことになっているのだが、その方法だとリフィルを外すのがめんどくさくなるため、わたしはもっと簡単な方法を採用した。
「クラフトファイル」という公式リフィルを使う。

本体に細工

本体にはゴムが一本通されている。1冊目のノート(基礎になる)を挟むゴムだ。これに無理やりもう一本ゴムを通す(本体を買うと付属でついてくる)。
4つの穴に通してわっかにするため、見た目は4本になるが使うのは2本だ。

クラフトファイルをセットする

この茶色の糸の長い方と、青い糸の長い方に、それぞれクラフトファイルのリフィルを挟む。

これで側(がわ)は完成。
2本目のゴムを通すのが少し大変だが、根性でやってくれ。

リフィルを準備する

PLUS「Ca.Crea(カ.クリエ)プレミアムクロス」

トラベラーズノートの純正リフィルはミドリの「MDペーパー」という紙を採用していて、書き心地が最高だ。シャーペンでもボールペンでも万年筆でも、とにかくみんな大好きMD。
しかし欠点がある。ホッチキス綴じなので180°開くかず、何かを書いたり参照したりする際には手やクリップで抑える必要があるのだ。

今回、読書をしながら要約を書いたり感想や疑問点をわーっと書いたりするという使い方をしたり、開いたままブログ書いたり、短歌を無限に推敲しまくったりするノートを挟むので、いちいち手で押さえたりページをめくるたびにクリップを止めなおしたりする手間をかけたくない。
ということで、180°開くノートを探したところ、先達たちのブログなどによりPLUSの「Ca.Crea」というノートに行き当たった。

 

bungu.plus.co.jp

押さえずして180°開く。素晴らしい。A5スリムのノートはそんなに無いのでありがたいありがたい。
ちなみにこのノートを採用するのなら、「プレミアムクロス」を強くお勧めする。
というのは、トラベラーズノートの構造上の問題で、裏表紙の内側に手帳を閉じるためのゴムの結び目がある都合上、ノートをとるときにそのゴムの結び目がノートに干渉するから。

なるべく表紙の厚いノートにして、結び目をものともしない頑強な体制を敷くことが肝要だ。

リフィルの表紙を自分好みに変える

純正リフィルの代用としてカ.クリエを使用することは自分にとっては最適解だが、amazonで買える(公式ショップ)カラーが少ないし好みのものがなかった。
ので、好きな紙巻いて好きな感じにしていく。

一冊はウォーリーを探せ、もう一冊は文フリのパンフレットの表紙にした。
ウォーリーを探せ」は仕事の異動のときに弟子(いまでは大切な友だちだ)からもらったものを切り取って利用した。本を切り取るのはいかがかと憤怒される方もあるだろうが、14年1度しか開かれることもなかったことを思えば、持ち歩くノートの表紙にする方がよっぽど弟子の気持ちに報いている気がする。という言い訳を先んじてしておく。

日記用の一冊にカレンダーをつける

今回トラベラーズノートを採用したのは、

  • ただ欲しかった
  • ノートを一元化したかった(日記とネタ帳を別のリフィルとして一冊にまとめれる)
  • アナログで思い出を一覧したかった

という理由からなのだが(そうなのか)、この「アナログで思い出を一覧したい」を実現するために、紙のカレンダーに思い出を書き込むという方法を採用することにした。
しかしカレンダーリフィルだと、日記用のリフィルと別になってしまうので保管するときに一緒に眺めることができない。そこで、日記用のリフィルにペラのカレンダーを貼り付けて使用することにした。

このノートに日記をどんどん書いていけば、思い出を書き込んだカレンダーと日記を同時に参照できるので、昔を懐かしむようなとき、あるいは体調の変化などを後から確認したいようなときに都合が良い。
カレンダーはCanvaのテンプレートを使用した。

追記:一回この運用やめてカレンダーリフィルを別で自作しましたが、やっぱりカレンダーを日記リフィルにくっつける運用に戻しました。その際カレンダーの書式を自作しました。(2024.01.15)

後日談→

トラベラーズノートのカレンダーリフィルを自作して没にした回、その他変更点 - 遠心分離機

組み立てる

トラベラーズノートの組み立てには少しコツがいる*1。付属のゴム(1本のやつ)と連結バンドを用いてリフィルを挟み込んでいくのだが、リフィルの冊数が増えるとそれがややこしく、めんどくさい。当然外すのもめんどくさい。
そこで先述したとおり、わたしはクラフトファイルの使用を採用した。

クラフトファイルにリフィルの表紙を挟む

クラフトファイルは1つにつき2個のポケットがついているので、今回のように2つのクラフトファイルを使用した場合はリフィルを4冊まで挟める。5冊以上使いたい方以外には本当におすすめの方法だ。

追記:クラフトファイル1つにつき2冊挟む運用をするには、表紙やノートをぶった斬る過程が必要になりますのでめんどくさいし抵抗がある方も多いと思うので注意が必要です。(2024.01.15)
わたしは前のクラフトファイルに1冊(カ.クリエ)、後ろのクラフトファイルに2冊(カ.クリエと付属の純正リフィル)セットすることにした。
この方法なら、リフィルを外して使用したり、なんなら単体で持ち歩くときも、ようわからん方法で外したり組み立てなおしたりしないでも済む。

純正リフィルをぶった斬る(必ずしも必要ではない)

カ.クリエと純正リフィルは微妙にサイズが異なる。幅が異なるリフィルを同じクラフトファイルに挟むと、幅の太い方(今回は純正リフィル)がぐにゃっと曲がり綺麗に収めることができない。

追記:純正リフィル同士でも二つ挟むと歪んで押し出されます。(2024.01.15)

これについては、純正リフィルの裏表紙をぶった斬ることで解決することにした。

追記:純正リフィルを2冊挟む場合でもこの工程は必要。(2024.01.15)

どうしても気になる方はノートの部分も切り取るのもよいと思う。これを挟む。

収まった。
純正リフィルが横にはみ出すのが気になる方は、やはり純正リフィルのノート部分もぶった斬ればよい。面倒臭いしあまり意味を感じないのでわたしはしなかった。

完成

これに、ペンホルダーとチャームをつけて完成。

カスタマイズ中にだいぶ傷がついたが、それも味になってくるのが革製品だ。いやー楽しみ楽しみ。
チャームは持ってるものを適当に使用した。これからじっくり似合うものを探していきたい。

ボールペンは実用性をとって持ち運びには写真の通り(で分かるわけあるかい)PILOTのjuice upを使用していくが、家でじっくり日記を書く際などにはカキモリローラーボールを使用していく。お気に入りのペンで書く日記は格別だ。が、ローラーボールは万年筆のインクを使って書くボールペンなのでインクの乾きが遅く、外出先で何かを書き留めるには不向きなのだ。

好き勝手できる、愛着が沸く、それがトラベラーズノート

みなさんも一冊いかがですか。

 

追記:クラフトファイルを使ったときの不都合な点などを別記事で近述中にまとめます。(2024.01.15)

 

www.tfa-onlineshop.com

↓これは少し小さいサイズだよ↓

 

*1:歩幅が狭いわけではない