師走の一日

 

すっきりしない天気だ。けど5時35分に起きて、犬の散歩行ってシリアルとヨーグルトを流し込んでラジオ体操に行った。いつもと同じ一日の始まり。
暇すぎるし、主治医の先生に哲学やんわり薦められたこともあり、暇すぎるし、まあ本腰を入れて勉強してみようかなと思う、暇すぎるし。無職は暇だ。

 

無職で生きていれることを喜ぶべきなんだろう。日頃の夫の頑張りに感謝すべきなんだろう。それはもちろん両方そうではあるけれど、暇すぎるのはやはり虚しい。かといって家事を極める気はない。めんどくさいのだ。にしたって贅沢な悩みだ。誰もが働きたくないのに働いているのだ。尊い

 

それはそれとして。
哲学もそうだけれど、教養学部時代、ウィトゲンシュタインが好きだった頃を思い出し、記号論理学の勉強もしようと思う。さっぱり忘れてまったくの初学者と同等だ。
言葉に関する興味が強く、言語学という文脈ではチョムスキーのシンパだ。言語生得説を強く推す。なぜならその方が運命的で素敵だからだ。神様から言葉を与えられた存在としての人間。
世界を捉えるとき、言葉が無ければずいぶん違った物の見方になるだろう。もちろん動物はそれで生きていけるわけで、そういう意味では言語が生存するためになんらかの影響をもたらすかと言えば、「知を共有できる」という一点のみで、だから別に言語など無くても生きてはいけるのだ。けれど今ほどの解像度で目の前の現象を捉えることはきっとできないし、誰かと同じ過ちを誰もが冒して意味のない血が流されていくだろう。と思ったけれど、それは現実の現在でも別に変わらず、血は流され続けている。言語の限界も、そこにはあるんだろう。

 

哲学といえば、昔付き合ってた人が同じ大学の哲学科に在籍していた。ギリシア語を学んで、なんか知らんけど原文で哲学書とかを読んでいた。マニアなのだ。彼からはたくさんのことを学んだ。わたしはマグリットが嫌いだなとか、キープされんのって正直きついなとか、泣きすぎると人は歯が痛くなるのだとか。でもわたしのことを小さくて丸いと言っていろんな欠点も含めて楽しんでくれた。なのに良い記憶があまりない。3年も一緒にいたのに、薄情なものだ。だって沖縄では喧嘩したし。

 

閑話休題。いや別にテーマはもともとないのだが。
そうそうそれで勉強の話だ。今日日、参考書を物理で買って、物理のノートで勉強するというのもめんどくせーなと思い、半日くらいかけてiPad mini 5 で、kindleとGoodnotesを使ってなんとかならないか、環境の構築を試みていた。
macbook上でkindleのスクショを撮ってトリミングしてPDF化する、ということをできるようにした。ネッツのおかげだ。やはり「知の共有」は尊い。「善く生きる」ために。いやそれは違うか。ソクラテスに怒られる。
KindleをPDF化してGoodnotesで読み込んでApple Pencilで文字を書き込めるようにすることはできた。しかしすぐに気付いたのだが、せっかくkindleの本を買ったのに、勉強する際にPDFを採用すると、ハイライト機能が使えないではないか。ヘイヘイヘイ。ハイライトが使えないKindleになんか意味あるか?いや無いだろ。
それなら、と、画面分割で左をKindle、右をGoodnotesでノート化して勉強するのはどうか、と少し試してみたけれど、やはりiPad miniだと少し小さい気がする。かといってiPad Airとか買う気はないし、持ち運ぶときに重くなるのも嫌だなあと思うので、まあこの辺の環境整備はもう少し工夫と妥協が必要だってことだ。

 

さて、そんなこんなで四苦八苦していると、ふるさとでもないところ自治体からの返礼品のリンゴが5kgやってきた。我が家では昼食と夕食でフルーツを食べるのだが(病院で毎食フルーツが出ていたので、栄養的に意味あるのかなとか思って)、しばらくリンゴが続く。続くという言葉だと少し弱い。リンゴによって食卓が支配される。けれどリンゴは好きなのだ。キャラメルにしたりアップルパイを作ったり、パウンドケーキもいいね。少し工夫して、ありがたく食べようと思う。

 

りんごも受け取れたし、夕方から西洋美術館へキュビズム展を見に行った。ジョルジュ・ブラックを好きになった。キュビズムも子供の頃より少しだけ理解できるようになってきた。もちろんその芸術的意義も。けれど、今キュビズムの系譜を受け継いでいる画家っているんだろうか。いなくはないんだろうけれど、どちらかというとイラストに近い気がしていて、いわゆる絵画の世界で、一線で活躍している人っているのかなとか。結局流行りだったんかなとか思うと、なんかさびしいものがあるね。

 

ってわけで、今日は他にもペリカンでフルーツサンド食べたり、珍珍軒でチャーシューメン食べたりしたんだけど、文字数。

 

では、ここまで読んでくれた人に、よい師走を!