かがみの孤城(辻村深月)

学校で居場所をなくしたこころは、あるとき自室の鏡が光っているのに気づく。鏡の中に入るとそこは城のような建物。同じ年代の子どもたちが7人集められ、「鍵」を探し「部屋」を見つけると願い事が叶うのだと言われる。7人はそれぞれに事情を抱え、かがみの中の世界にあつまるようになって……

これめちゃくちゃよかった。辻村深月やるじゃんいいじゃん。傲慢と善良がつまらんかったからあんまり期待しないで読んだけどめちゃくちゃよかった。ウォークマンスラムダンクのくだりで分かったけど、それでも最後までぐいぐい読めた。最後はよかったねえ。泣いちまったよ。
こころが少しずつ「他の選択肢もある」ことを実感したり、東城さんと話をしていく中で、現実に戻っていく様子が本当に良かった。良作。