(5/25・5/26開催)東京建築祭にライトな感じで行ってきた

 

 天気が良く気温も高すぎず爽やかに風が吹き抜ける絶好の散歩日和だ。東京の名建築でも味わおうということで、東京建築祭を覗きに行った。

 

tokyo.kenchikusai.jp

東京建築祭は、2024年5月25日、26日に行われるイベントで、日本橋・京橋エリア、丸の内・有楽町・大手町エリア、銀座・築地エリアの3エリアに現存する「名建築」と言われる寺院やビルなどが特別公開されたり、ガイドツアーが開催されたり、「建築を身近に感じる」ことを目指したイベントだ。

建築は、まちに息づく人、社会、文化とともに 生きています。東京建築祭では、近代から
現代まで、東京の多彩な建築が扉を開きます。
つくるひと、使うひと、守り継ぐひとなど、さま ざまな思いに触れ、建築が身近になる。「東京
建築祭」は、そんな機会をつくっていきます。

(東京建築祭 パンフレットより)

ガイドツアーは予約が必要なので諦め、特別公開とされている建築をいくつか見てみようということで、並んでいる建築や公開スペースはすべてスルーするという、ライトな感じで行ってきた。

まずは築地本願寺へ。ここへ来るのは就活のとき以来だから19年ぶりだ。荘厳な雰囲気と大量の人。参拝客より、同じように特別公開目当てのお客さんが目立つ。
まずは講堂へ行く。

途中の窓。この窓ブッダの顔に見えるけど本当にそうなのだろうか。そんな気がする。そうであってくれるともっと築地本願寺を好きになってしまいそう。

気を取り直して講堂へ。

柱、天井、照明がいちいちかっこいい。ここでは議会が行われるということだった。どんな議会なのだろうか。議長室と副議長室があり、議会の時はそれぞれのドアから出てくるらしい。なんかしかつめらしく前時代的で形式主義的で逆に今どきカッコイイ。

窓の外の壁に鐘が下がっている。鐘の上に鳥の彫刻が乗っていて、この鳥なんだろう普通に鳳凰かなとか話をしていた。

階段を降りていく。建物の作りを見ていると、大学の校舎を思い出し非常に懐かしい気分になった。法文一号館に通っていた日々にはそのありがたみがわからなかったが、今思うと文化財の校舎に通っていたわけだからもっと興奮してもよかった。今行くと写真を撮ってしまうかもしれない。

人について廊下を歩いていく。

天井の梁がかっこよすぎる。この細かい彫刻、チョコリエールかなみたいな造形。照明がシンプルイズベスト。無言の上品さを最高に感じる。

梁と梁が柱で合流する。専門知識がないので解説できないのがもどかしいが、とにかくカッコイイ。

貴賓室も特別公開されていたが、2時間くらい並びそうな行列ができていたので諦め、銀座へ向かう。

築地の場外を通った。インバウンド向けのぼったくり店ばかりになっていると聞いていたが、確かに昔ほどリーズナブルな値段ではなくなっているけれど、「日本人無用」というほどの目を向くほどの高額なメニューは見た感じでは無かった。つまらん。牛串3,000円を見たかったのに。
そしてさらに歩いていく。途中かつてアサツーDKがあったビルの前を通った。19年前就活でグループディスカッションで落ちた懐かしの会社だ。広告代理店に入社していたらどうなっていたろう。あ、広告会社って言うんだった。なんかクリエイティブなことに携わりたかったけれど、仕事のうちクリエイティブな部分なんて本当に本当に本当にほんの少しだっただろうし、おそらく代理店の体質に自分は合わなかったと思うので、まあ落とされて適切だったのだ。見る目あるじゃん。

さて中銀カプセルタワービルのカプセル特別公開へ……

時間外だった。
仕方ないので外からパシャリとしていると、他のお客さんたちも外から撮ってよしとしていた。中身を見てみたかったのは山々だが、そのうちまた別の機会に公開されると踏んでいる。頼む。

昼食休憩を挟み、大手町・有楽町・丸の内エリアまで歩いていくことにした。
それにしても銀座で昼食を取ろうとするのは至難だった。夫が勤めていた頃に行っていた有名店と言われる店はどこもものすごい行列。仕方ないので空いている町中華で食べたけれど普通に美味しくてそれは別に満足なんだけどオムライス食べたかった。平日に来るしかないのか。のだろう。

有楽町へ。まずは国際ビルヂング

エレベーターホールが有名らしい。大きなタイル張りの壁がサイドにあり、正面はどこか温かみのある壁。いつでも入れるやろ、というツッコミが聞こえる。わたしもそう思った。オフィスビルだし……。

続いて斜め後ろの新東京ビルヂングへ。

柱、二階、天井のバランスがとても美しい。

天井はカッコイイ。たくさんの菱形が連なっているような。RPGで出てくる宝石みたいな菱形だ。でもいつでも入れるやろ、というツッコミが聞こえる。わたしもそう思った……。

さて、明治生命館へ向かう。

この辺りの街はとても綺麗だ。建築物もすべて景観を意識したカッコイイ外観をしているし、道も広く、皇居側は視界も拓けている。心地よい風が吹いている。

こうしたビルとビルの間の道のテーブルについて、仕事の休憩ができたら最高だ。座らなくていい。歩いて気分転換できるだけでも心は全然違うだろう。こんなところに勤めることにOLたちが憧れるのも無理はない。わたしなんか関内の耐震基準満たしていない雑居ビルで仕事してたからな(横浜だったとは言え)、天地の差だ。うらやましい(思い出しうらやましがり)。

明治生命館はまた1時間以上並びそうな長蛇の列だったので諦めて壁面だけを堪能した。

エンタシスではない。

この日差しの中ウェディング・フォトを撮っているカッポーを横目に見つつ東京駅へ向かう。

後ろのビルヂングが猛烈な勢いで邪魔だが東京の発展の象徴でもあるので致し方ない。
東京駅など見慣れているし行き慣れているし今更なんの感慨もないのだが、そういえば正面から見ることってそんなに無いなと思う。いつも山手線で来て丸の内側の出口で出てトラベラーズファクトリーかオアゾ丸善に行くだけだし。
改めて見てみるとわたしが今更言う必要もないがカッコイイ。一番最初の駅舎を再現して長年工事していたが、思い返せばその全景をこうして眺めるのは初めての経験だったかもしれない。しかしやはりキラキラだよな、丸の内OL、憧れるわ(無職)。

今回の特別公開はステーションホテル。ガイドツアーもあるが予約していないので、同じく予約していない勢と一緒にエレベーターに乗って二階へ。

二階から行き交う人々を見下ろす。見ろ、まるで人が……人だった。たった一階上がっただけでそんなに小さくはならない。この鉄の装飾なのか構造的に強度をつけるためのものなのかわからないが、とにかくこの鉄がかっこいい。でもここいつでも来れるやん、というツッコミが聞こえる。わたしもそう思った……。

さて一階に戻り、今度は地上から天井を見上げる。

なるほどこれはカッコイイ。普段駅を利用していて天井を見上げることなどないから新鮮だった。高輪ゲートウェイ駅とはまた違ったカッコ良さだ。

はい。いやー歩いた歩いたってことで帰路に着く。ちゃんと下調べしていかなかったので、もっと銀座・築地エリアで見れるところがあったのだが行かずもったいないことをしてしまった。何事もちゃんと目を通すことが肝要だと少し反省をした次第である。

後段。帰って、今日道中で買ったNUMBER SUGARのさまざまな味のキャラメルをお茶請けにコーヒーを飲んだ。美味だった。いっときの混雑もおさまったみたいで、今が買い時ですよみなさん。

www.numbersugar.jp

 

東京建築祭は明日まで。建築好きにとってはたまらないイベントであることは確か。何度か本文でも「いつでも入れるやん」とツッコミが聞こえてきたところではあったのだが、こういうのはお祭りなのが大事なのだ。お祭り気分でいろいろ回りながら、同じイベントであちこち足をのばしている人たちと妙な連帯感を覚えながら写真をパシャパシャ撮る。それが楽しいのだ。

ってことで、建築好きも、単なるお祭り好きも、東京好きも、みんな行くといい。

 

わたくしからは以上です。