真夏日という言葉ももう白々しい。しかも真夏のピークはこれからなんだろう？と天気予報士を問い詰めたところでなんの意味も無い。仕方ないのだ。と言いつつ来週は少し暑さが和らぐらしいという噂も耳にした。一度38℃を経験すると34℃も涼しい。同様に34℃に慣れれば32℃は過ごしやすい。だから来週はやや気楽な気持ちで外に出られるかもしれない。いやわからない。
そんな真夏に休日を過ごすのにうってつけなのは言うまでもなく美術館だ。しかも駅から至近であると尚良い。
そういうことで、今回初めてアーティゾン美術館に行くことにした。
アーティゾン美術館は東京駅、京橋駅、日本橋駅からそれぞれ徒歩5分と、アクセスは抜群。5分なら戦える、ギリギリ。
そういうわけで「空間と作品」展を鑑賞した。
この展覧会は、作品一つ一つを掘り下げて解説していくという従来のスタイルと異なり、作品がどのような空間的意味を持つかということや、その絵の系譜の持つ意味といったものに着目しており、まさに学芸員の本気が見える展覧会だった。
この絵もただ見ればピカソの描いた絵ということになるが、
この写真を並べられるとまた趣の違う鑑賞になる。このように現実にリビングルームに飾られている風景を目にすると、どんな気持ちでこの絵を毎日眺めているんだろう、どんな心理的作用がこの絵にはあるんだろう、などとさまざまなことに思いを巡らせることになる。
名画や名品をディスプレイしたダイニングルームのモデル。こんな家に住みたいと夫に言うと家具だけで億かかると言われた。まあそうだろう。
さて、かなり序盤でかなり驚いたのが円山応挙を間近で、ガラス越しでなく直に鑑賞できるこのスペース。
ころころとした犬たちが今にも和室に飛び出してきそうで可愛い。これはインバウンドの人に来てもらって観てもらいたいなあなどと思いつつ。
突然のブランクーシ。展示されていると知らなかったのでびっくりした。キャプションは作品の説明ではなく、こういう感じ。
ニューヨークのMoMAの運営に大きく携わったブランシェット・ロックフェラー(1909-1992)。
フィリップ・ジョンソンに設計を依頼して建てたゲストハウスに、自身の現代美術コレクションを保管展示していたそうです。
この彫刻を所蔵していたのがロックフェラーなんて知らない人がほぼすべてだと思うけれど、こう改めて言われると、やっぱ金持ちすげえなあとか、こんなの家にあったら毎日すへすへ撫でちゃうなあとか思う。
もちろん絵画そのものも楽しめる。カンディンスキー好きー。
古賀春江もよし。
さまざまな国のいろいろな画家の作品を、「停止線無し」で楽しめるのもこの展覧会の特徴かもしれない。
通常展覧会で絵を鑑賞するときには、「ここまでしか近寄れませんよ」という停止線があることが多いが、この展覧会ではそうした制限が無い。本当にゼロ距離で絵の具の浮き方、筆の払い方、光の反射、微妙な色彩、細かな描き込み、すべて見放題である。
なので一つ一つの絵画をじっくりと鑑賞してしまい、思った以上に時間がすぎるのが早かった。
謎に豊臣秀吉。
そして面白かったのが、「この絵を描いた人が持っていた絵ですよ」「この絵を描いた人が持っていた彫像ですよ」というコーナー。
この「素描」3点を描いた海老原喜之助が所蔵していたのが、
ピカソの「道化師」
楽しい。
そして作品でなく、額に着目したコーナー。
わかりやすく豪華。
細かい仕事。
作品の一部かのような質感。
これまで作品の「額」なんて考えたこともなかった。やたら豪華だなあとか思ったりはしたけれど、どういう経緯でこうした額が選ばれているのかなどもキャプションで説明されているものもあり、大変興味深く観た。
など！
とてもよい展示だった。後ろに予定があったので最後駆け足で鑑賞しなければならなかったのだが、名残惜しかったな。
美術館自体もとてもよくて、細かく展示スペースが区切られてはいるものの狭い印象はなく有機的につながっていて、吹き抜けもガラス張りで開放感もあったり。これまでアーティゾン来たことなかったけれど、これからは積極的に訪れようと、そんなことを思った。
アーティゾンのあとはKITTEに用事があったので東京駅方面へ移動。帰りにDAIMARUのほっぺタウン（この大丸系列の食品売り場の名前のセンスいいよな）でシャインマスカット大福を購入。
休日の甘味は人生の癒し（無職）。
↓Xやってるよ！
今日はブログ書こう。
— mah_ (@mah__ghost) 2024年8月3日
↓Blueskyが本拠地だよ
胃が痛すぎる。リンゴ酢で荒れたんだろうか。
— mah_ (@assa-ghost.bsky.social) 2024-08-02T12:58:53.328Z
